正体不明トランス巻き直した。聴いて見た。測って見た。

昨日巻き直したトランス。
8Ω巻線を4回路巻く予定だったが設計変更、8Ω巻線を2回路に減らし、それぞれの回路を2層に分割して一次をサンドイッチし、直列接続するようにした。2回路だが層数としては1段×4層、何が違うかっていうと結合が弱くなる、漏れインダクタンスが並列から直列になって高域が伸びない(筈)。要はかまぼこ特性を狙うということ。

実際にコアに嵌るか確認する。念には念を入れていても、嵌らないとやり直しかと思うと結構ドキドキするんですわ、これが。

端子を処理して完成。

完成したトランスをいつものクラーフ結合300Bで試聴した。
先入観を排する為、特性を測っていない。とは言え自分で設計して巻いてるんだからバイアスかかってるんだよね、それでも周波数特性を測ってから聴くよりは先入観排除できると思うし。
もちろんアンプ壊すのは嫌だから短絡していないとか、一時インダクタンスが現実的な値かとか、その程度は測っている。
で、聴いて見たが、まぁ取り立てて特徴が無いというのか。。
至極普通の音。ある意味成功ですよね。。
しいて言うならちょっと暗いというか、大人しいというか、もう少し華やかさがあってもいいかなって思う。この時点で高域伸びてないのかなって思ったが、

測って見た結果が以下、1W出力時の特性。

左右で低域の伸び方が異なるが、締め付けトルクの調整だけでは一次インダクタンスがどうしても揃わなかった為。
コアの状態があからさまに違う2台だし製造年代もまぁ間違いなく異なっているだろうから仕方ないだろう。
無理に揃えなければならないほどの差でもないし放置した。
-3dBとなる範囲が大体30Hz~60KHzと、直近巻いた7Aリビルド比べるとかなり広帯域(あくまで7Aリビルド比)、高域伸びていないなんて事は全くない。
130KHzの辺りに軽いえくぼが出来てしまったがこの程度は問題ないだろう。

ほぼ狙い通りか、ちょっと広帯域になっちゃったかなって感じだが頼まれもんなんだから自分のアンプでどうだろうがこんなもん意味ない。

思うに、古いトランスを好んで使う人のアンプは、その回路がそういった比較的狭帯域のトランスに合わせて調整されているから、近代の広帯域のトランスを使用してもちゃんとならないのかも知れないのかとか、

或いは、中域に密度感のある音色が好きなのかもとか、

そんな風かも知れない。

前の7Aリビルドがなんで心地よいのか自分でも判らん。

このトランスはどうかなぁ、、オーナーさんに聴いてもらわないと判らんな。


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