電圧増幅段の実験

いつもの実験用電源で電圧増幅段の動作実験をしてみます。

抵抗をとっかえひっかえして定数を追い込んでいった結果、以下の通りに。

上記の定数での歪率特性。

2A3フルスイングに必要な30Vrmsでの歪率は約7.5%、一見アウトですが、その歪成分は殆ど偶数次歪なので2A3との歪打消しが期待できるんじゃないかと。
ただあまりにも余裕無さすぎな気もしますので出力段まで含めたバラックを組んでみて最終的な定数を決定したいと思います。

回路の周波数特性。

グラフは10Vrms出力時の特性です。
ゲインは37dB(約70倍)、3dB落ちとなる周波数は380KHzと抜群によく伸びます。
プレート負荷6.8KΩと非常に小さいご利益ですね。
これは単体での特性ですから実際には出力間の入力容量数十pFが負荷になるので高域の減衰はもっと早くなるわけですが、それでも出力インピーダンスは<6.8KΩですからここに6J7や12AX7を使用した場合に比べれば圧倒的に広帯域が望めます。

高ゲインと低出力インピーダンスを両立できるのは6EJ7の良いとこですね。