構想

春先より211プッシュプルアンプ製作の準備を進めていましたが、もはや大型アンプを作ろうなどという気も失せる暑い季節になってしまい、計画変更です。

809は無線周波C級電力増幅用の球で、オーディオ帯域のシングルアンプで使用する場合は正バイアス領域に動作基点を置いて使用します。
811の元となったそうですがプレート損失30W(ICAS)、フィラメントは6.3V/2.5Aと、811に比較して小ぶりです。
音質は811のややもすれば硬質な感じのするシャープな鳴り方に比べ、随分とソフトな鳴り方をします。

出力を見当します。
動作基点を350V/75mAとし、約19Vrmsの励振で11Wが見込まれます。

励振電圧自体はそれほど高くないのですがグリッド電流が盛大に流れる為、パワードライブが必須です。
また、μがそれほど高くないのでグリッド電圧は負領域まで振ってやる必要があり、これにより厄介な問題が発生します。
入力インピーダンスは、グリッド電圧0Vを境界に正と負で激変しますのでドライバー段を相当強力にしてやる必要があります。
どの程度のグリッド電流が流れるのかによりますが、ダイオードと抵抗でグリッドが負領域に入っても急激に入力インピーダンスが変化しないように工夫する必要があるかも知れません。
この手のアンプではドライバー段の成否がアンプの仕上がり性能に与えるインパクトが相当に高く、慎重な見当が必要です。
とりあえずの構想としては、ドライバー管に6C19を起用し、カソフォロ直結回路によりドライブする予定です。
初段は6EJ7を使用します
6EJ7は電流を絞って使用すると変なノイズが出たり、f特にも影響がでますので電流をたっぷり流し、gmの高い動作をさせます。


コメント1件

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    6EJ7+6C19Pですか、これは面白そうです。どんなアンプになるかしら?

  2. SECRET: 0
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    6C19Pはカソフォロで使用するには少しgmに不満がありますが6L6族によるカソフォロドライブもマンネリ化していて面白くないので今回初チャレンジします。
    初段でかなりゲインが稼げますのでゲイン不足の心配は無さそうですし。


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